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サメ (漢字名: 鮫、分類:ネズミザメ科、英名:Shark)(1)

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サメ類に属する魚の総称で、フカというのはサメの俗称です。サメの種類は多く、アイザメ、アブラザメ、シュモクザメ、ヨシキリザメ、アオザメ、ネズミザメ、ホシザメ、オナガザメなどがよく知られています。日本で産額の多いものは、ヨシキリザメ(年間1.1万トン)、アブラザメ(年間1.1万トン)、ネズミザメ(年間5千トン)など。黒いダイヤと言われるキャビアが取れるチョウザメはサメ類ではなく、チョウザメ科の魚です。

サメだけを追う漁は少なく、日本でも3分の2はマグロ延縄漁業で混獲されますが、冬から春にかけて気仙沼ではネズミザメを対象とした沿岸延縄漁業が行われ、年間1,000~3,000トンが水揚げされます。変わった形状のシュモクザメは普通のサメと違い、上から見ると頭部がトンカチ状になっており、眼と鼻が横に張り出しているのが特徴。眼や鼻が左右に離れることで、視覚やにおいで獲物の方向や距離をより正確に把握できると考えられています。シュモクザメは世界の温帯から熱帯に分布し、体長は4-5メートルにも達します。

サメは昔は蒲鉾の原料として使われていましたが、戦時中は配給魚となり、そのまま惣菜魚として提供され、利用されるようになったそうです。確かホッケも戦時配給魚でした。サメのアンモニア臭は、肉中の尿素が分解して鮮度が低下するつれてアンモニアを生ずるものと言われますが、この臭気の少ないのはホシザメ。ホシザメは肉が白いため、ハンペンに向いています。サメの肉は一般に寒中がおいしく、新しいものは刺身にも向いています。また、照焼やフライ、酢味噌あえや煮付けなどにもしますが、大半がカマボコ・チクワ・ハンペン・さつま揚げなどの練製品原料に使われます。

以前、”Mako shark”(アオザメ)、”Thresher shark”(オナガザメ)、”Black tip shark” などのサメ類を宇和島屋鮮魚部で販売したこともありましたが、カリブ海周辺からの空輸に頼るため鮮度を保つのが難しく、肉にアンモニア臭があるため、販売を中止しました。

掲載:2008年6月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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