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グイダック (アメリカ・ミルガイ、英名: Geoduck)

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グイダック (アメリカ・ミルガイ、英名: Geoduck)

北米大陸西岸産の特産で、当地シアトルでの通称はミルガイ。宇和島屋ではグイダックの名で、活、および刺し身で通年販売しています。

グイダックの水管はこりこりした食感が良く、非常に美味ですし、寿司ネタや刺し身など、商材として欠品できない主要商品です。水管を切除し、熱湯に1~2分浸してすぐ引き上げ、外皮を手で剥いで、包丁を入れて開いてから調理します。水管以外の身肉は小さく切り、フライパンなどで焼いて、七味唐辛子をふり、醤油をかけると大変美味です。

グイダックのサイズは大小ありますが、重さは平均的に500g から1.5kg、殻長は20cm、殻高は10cm、水管は約20cm ほどになります。

ピュージェット・サウンドのシアトル周辺のグイダック漁は、シーズンと漁区(tract)があり、各漁区には数量枠があります。商業用グイダックはワシントン州政府がグイダックの漁場を管理し、各漁区は入札制で、高く落札した業者が漁業権を得、漁獲します。宇和島屋貿易部でも約15年前頃にこの入札に参加して漁業権を購入し、本格的に参入したこともあります。漁法は、ダイバー(潜水夫)が潜り、水圧銃を使用して周辺の砂泥を吹き飛ばしてから掘り出し、漁獲します。船上からは、ダイバー、および水圧銃に空気を送ります。潜ったダイバーがライトをつけると、肉眼でも見渡せるほど視界が良くなり、海底を自由に歩きながらグイダックの生息場所を探せるようです。

日本でいうミルガイと言えばミルクイの別名。甘みのある水管が昔から食用とされていたのですが、それが枯渇したために、代替品としてのナミガイが登場しました。これは白ミルとも呼ばれていましたが、本物が少ない現在、日本でミルガイといえば、ほとんどの場合、ナミガイのようです。この流れを簡単にご説明しますと、次のようになります。

  1. 本物ミルガイ(ミルクイの別名)の資源枯渇
  2. ナミガイ(白ミル)がミルクイの代替品として登場
  3. 現在の日本でミルガイと言えばナミガイ
  4. ミルクイとナミガイは学名も科も違う

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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