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シアトルで活躍!日本人シェフ:Shiro’s 加柴司郎さん

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Shiro’s

【住所】2401 2nd Avenue, Seattle, WA 98121 (地図
【電話】(206) 443-9844
【公式サイト】www.shiros.com
【営業時間】毎日 5-10pm ※加柴さんの勤務日については要問合せ

1970年代にシアトルで初めて伝統的な江戸前寿司を出し、全米にその名を知られる加柴司郎さん。現在は1994年にベルタウンに開店した 『しろう寿司』 で、その伝統を守っている。

京都出身ながら、幼い頃から威勢のいい江戸前の寿司屋に憧れていたという加柴さん。清水焼の関係で東京にいた知人を通じて、幸運にも銀座の一流店に入ることができたのは高校卒業後だった。6年半ほど修行した後、「外国に行きたい」という幼い頃からのもう一つの思いが強まってくる。そこで、アメリカの日本食レストランを自分で調べて手紙を書き、シアトルの日本食店の経営者夫妻が東京まで加柴さんに会いに来て、渡米が決定。1966年のことだった。

その頃から1970年代にかけては家庭料理の延長のような食堂が日本食を出している状態だったそうだが、加柴さんは江戸前寿司のコンセプトに従って、「伝統的な江戸前寿司を食べてもらおう、できるだけ新鮮な魚介類を使おう」と考えた。そのため、地元の食材をできるだけ使うようにし、今もそれは変わらない。

苦労していることについて尋ねると、「好きで入った道でしょう?おいしいものを食べたら、お客さんが喜んでくれる。それが非常に嬉しい」という答えが返ってきた。「じっとしてても、おいしいものは作れない。自分で苦労しながらでないと、あちこちでいいものを見つけて来ないと、作れない」。常に自分で買い物にも行くことにも、その心意気が現れているようだ。

米国の料理界のアカデミー賞と言われるジェームズ・ビアード賞に2度もノミネートされていることからもわかるように、加柴さんの寿司は全米で高く評価されている。長年にわたり寿司を握り続けているが、「商売は “商い”(飽きない)」と言うように、自分も飽きてはいけないし、お客さんにも飽きさせてはいけないと語る加柴さん。渡米から40年たった今も、昔とは異なる新しいチャレンジに対応するべく工夫を忘れない。

「私の店に来られるアメリカ人は、日本の伝統というものに対してとても敬意を表してくれる。だから、誰かがその伝統を守らなくてはならないと思う。ただお客さんの好みで何でも作るというのではなく、一つのポリシーを持ったほうがいい、それが私の店の “伝統”」。

掲載:2010年3月

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