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食のメディア 『Eater.com』とのお仕事で、シアトルの寿司レストラン 『航』 へ。

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先月、アメリカの食専門のオンラインメディア、Eater.com とお仕事をさせていただいたのですが、その第1弾が今日公開されました!

主役は、シアトルのラベンナにある寿司レストラン 『航』 の汲田航太郎さん(44)




撮影班はニューヨークからシアトルに来たチームで、撮影は午前10時から午後3時過ぎまでかかりました。

航太郎さんの手さばきも、表情も、よくとらえています。

食材も、出される寿司も、どれもすごくきれいで、超おいしそう!

堂々とインタビューに応じる様子も、とてもいい感じです。

幼い頃、寿司が好きな父親に連れられて寿司屋にしょっちゅう行くようになり、かっぱ巻きや鉄火巻きから始めてどんどんいろいろな寿司を食べるようになっていったという航太郎さん。親戚にワシントン大学を卒業した方がいらっしゃったこともあって、高校を卒業し、1991年に日本からシアトルに来たそうです。

お金がなく、夜は日本食レストランで働くようになり、そこで「レストランって面白い」と思ったのが料理の道に入るきっかけに。修行するならと紹介されて会ったのが、シアトルの最初の寿司職人・加柴司郎さんだったそうです。23歳の時でした。

「そして自分の人生が変わりました」

司郎さんからは、「愛がなくてはならない。日本人として伝統を守る必要がある。本当の寿司がどんなものか、ローカルの人たちに伝えなくてはならない」と習ったそうです。

航太郎さんが、四国産のイトヨリ(threadfin bream)、九州産ののどぐろ(blackthroat seaperch)、静岡産のキンメダイ(golden eye snapper)、仙台・石巻産のさわら(king mackerel)、そして、連子鯛(Yellowback seabream)を次々にさばいていく様子が映し出されます。

きれいな魚たち・・・。

もう一人(?)の主役は、このあたりでしかとれないロングネック・クラムのグイダック(Geoduck)。すごく大きい貝で、舌触りや味は日本のミル貝に似ているとよく言われるのですが、完全に同じではありません。

航太郎さんがシアトルに来た当時は安かったこのグイダック、初めて握りで出したのは前述の加柴司郎さんでした。

「今は中国や南アジアでの人気が高まって輸出されるので、価格が2倍、3倍にはねあがっています」

あまり大きいもの、年がいきすぎているものは美味しくないので、航太郎さんが選ぶのは、若いもので、1~2ポンド(450グラム~900グラム)のもの。

「海の貝では甘みが一番強いものです」

養殖もありますが、やはり天然ものが、歯ごたえがあり、甘みが強い。

貝殻をとり、熱湯に入れ、皮をとり、氷水に入れ、きれいにする。生でももちろん食べられますが、それは外の部分だけ。中身は生では歯ごたえがありすぎるそうです。

そして寿司飯を作る様子が映し出されます。おひつを冷めにくくするように藁で編んだ籠(わらびつ)は、日本から持ち込んだもので、シアトルでは航太郎さんしか使っていません。

そんな航太郎さんにとっての「おまかせ」の意味とは?

“giving my heart to the customers.”
「お客様に心を捧げる」

そして、先ほどさばいたイトヨリ、のどぐろ、キンメダイ、さわら(藁で燻製にしている様子が写っています)、連子鯛に加えて、あわびや蟹なども加えて、おまかせを作る様子が映し出されます。

最後のシーンは、おまかせの握り大集合!美し~い!

そして、

「寿司職人は、毎日が学び。少しずつよくなっていく。完璧だとは思わない。寿司職人であるというのは、そういうこと」

という航太郎さんの語りで終わります。

自分を戒め、一つのことをとことん突き詰めていく、日本の職人文化ですね。

Wataru 航
2400 NE 65th Street, Seattle, WA 98115
www.wataruseattle.com

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