
クイーン・アンは、ダウンタウンのすぐ北にあるスペース・ニードルのふもとから始まる。1999年4月19日に正式に歴史的建造物となったスペース・ニードルの北側は丘になっており、丘の上は
"Upper Queen Anne"(アッパー・クイーン・アン)、丘の下は "Lower Queen Anne"(ローワー・クイーン・アン)と呼ばれている。
他のエリア同様、このエリアにもネイティブ・アメリカンたちが住んでいたが、1900年頃に白人のデニー夫妻ら一行が入植して開発が始まり、1928年まではバラの花と家畜の飼料になる穀物が栽培されているだけだったが、同年に現在のオペラハウスができ、スケートリンクや3万5千人が収容可能な競技場ができると、開発のスピードが加速。 1950年代に入り、シアトルが世界博覧会(Century
21 Exposition)の開催地になることが決定すると、世界博覧会委員会のエディ・カールソン委員長が、ドイツ滞在中に入ったレストランで、空中レストランを発案した。建築家である会員数名にスケッチをハガキで送付したところ、建築家達が興味を示し、キング郡に出資を依頼したが、キング郡が出資を拒否したため、5人の投資家が集まり、この約184メートル(605フィート)ものスペース・ニードルを、1年もたたないうちに建設し、1962年3月24日にオープンした。
世界博覧会の成功でシアトルの知名度は上がり、現在では、遊園地、パシフィック・サイエンス・センター、オペラハウス、パシフィック・ノースウェスト・バレエ、神戸の鐘
(Kobe Bell: 姉妹都市である神戸からの贈り物。ここで地震の被害者の冥福を祈り、神戸の復興を祈る集いが開かれる)、スケートリンク、噴水、ファーストフード店、EMP、SFM、その他小売店など、20以上もの文化・娯楽施設がつまっている。
ダウンタウンからシアトル・センター・モノレール(発着所は、ダウンタウンのウェストレイク・センター3階)に乗ると、スペース・ニードルのふもとにある
EMP(Experience Music Project)と SFM (Science Fiction Museum)に約90秒で到着する。EMPとは、総工費24億ドルの体験型ミュージック・ミュージアム。まさに、創設者のポール・アレン氏(マイクロソフト社の共同出資者)の、ロック・ミュージックに対する情熱を形にしたようなものだ。なにしろ、このEMPは、ミュージシャンのジミー・ヘンドリックス(シアトル出身)の熱烈なファンであるポール・アレンが集めたギターやコスチュームなどの数え切れないぐらいのコレクションを公開したい、という気持ちからスタートしたものなのだから。また、2004年にオープンしたサイエンス・フィクション・ミュージアムには、さまざまなサイエンス・フィクションの映画やコミックなどの世界に1つしかないメモラビリアなどが展示されている。
その他、このシアトル・センターではアジアの旧正月(Lunar
New Year)イベント、日本のサクラ祭りなどのイベントから、大規模なミュージック・イベントなども開催され、フォークライフ・フェスティバル(参加者数約20万人)や、夏の終わりを飾るミュージック・イベントとして恒例の
Bumbershoot(バンバーシュート〜参加者数約13万人)などは、非常に人気のあるイベントで、シアトルだけでなく、アメリカ各地から参加者がやってくる。
シアトル・センター周辺のアッパー・クイーン・アンにも、ローワー・クイーン・アンにも、いろいろなレストランやカフェ、クラブ、バー、スーパーマーケットがあり、小さいながらも便利な地域だ。ダウンタウンからクィーンアン高級住宅街のアッパー・クイーン・アンに並ぶ大きな邸宅を見ながら散歩してみるのもいいだろう。ダウンタウンと海を眺める場所としては、アッパー・クイーン・アンのケリー・パークがおすすめ。独立記念日にウォーターフロントで行われる打ち上げ花火もここから見ることができる。
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